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2006.08.19

四国、よいとこ 724 与謝野晶子さんの「我等は陛下の赤子(せきし)」という宣言。

 二〇〇六年八月十九日。

 与謝野晶子さん中で一つの変化が起こっていました。
 それは、天皇崇拝への傾斜です。
 「無題」ですが、こんな詩があります。
 一九二七年の正月をうたった詩です。

 粛として静まり、
 皎として清らかなる
 昭和二年の正月、
 門に松飾無く、
 国旗には黒き布を附く。
 人は先帝の喪に服して
 涙未(いま)だ乾かざれども、
 厚氷その片端の解くる如く
 心は既に新しき御代の春に和らぐ
 初日うららかなる下(もと)に、
 草莽の貧女われすらも
 襟正し、胸躍らせて読むは、
 今上陛下朝見第一日の御勅語。
    ×
 世は変る、変る、
 新しく健やかに変る、
 大きく光りて変る。
 世は変る、変る、
 偏すること無く変る、
 愛と正義の中に変る。
    ×
 跪づき、諸手さし延べ、我れも言祝ぐ、
 新しき御代の光は国の内外(うちと)に。
    ×
 祖宗宏遠の遺徳、
 世界博大の新智を
 御身一つに集めさせ給ひ、
 仁慈にして英明、
 威容巍巍と若やかに、
 天つ日を受けて光らせ給ふ陛下、
 ああ地は広けれども、何処(いづこ)ぞや、
 今、かゝる聖天子のましますは。
 我等幸ひに東に生れ、
 物更に改まる昭和の御代に遇ふ。
 世界は如何に動くべき、
 国民(くにたみ)は何を望める、
 畏きかな、忝なきかな、
 斯かる事、陛下ぞ先づ知ろしめす。
    ×
 我等は陛下の赤子(せきし)、
 唯だ陛下の尊を知り、
 唯だ陛下の徳を学び、
 唯だ陛下の御心(みこゝろ)に集まる。
 陛下は地上の太陽、
 唯だ光もて被(おほ)ひ給ふ、
 唯だ育み給ふ、
 唯だ我等と共に笑み給ふ。
    ×
 我等は日本人、
 国は小なれども
 自ら之れを小とせず、
 早く世界を容(い)るるに慣れたれば。
 我等は日本人、
 生生(せいせい)として常に春なり、
 まして今、
 華やかに若き陛下まします。
    ×
 争ひは無し、今日の心に、
 事に勤労(いそし)む者は
 皆自らの力を楽み、
 勝たんとしつる者は
 内なる野人の心を恥ぢ、
 物に乏しき者は
 自らの怠りを責め、
 足る者は他に分ち、
 強きは救はんことを思ふ。
 あはれ清し、正月元日、
 争ひは無し、今日の心に。
    ×
 眠りつるは覚めよ、
 怠(たゆ)みつるは引き緊まれ、
 乱れつるは正せ、
 逸(そ)れつるは本に復(かへ)れ。
 他(ひと)の国には他(ひと)の振、
 己が国には己が振。
 改まるべき日は来(きた)る、
 夜(よ)は明けんとす、東(ひんがし)に。
    ×
 我等が行くべき方(かた)は
 陛下今指さし給ふ。
 止(や)めよ、財の争ひ、
 更に高き彼方の路へ
 一体となりて行かん。

 読んでいるとぞくっとします。
 あれほど個をうたった彼女の「我等は陛下の赤子(せきし)」という宣言をしたのです。

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