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2008.12.02

「赤虫が蝶なて飛ばば遺念ともて 琉球の悲劇の文学者 平敷屋朝敏覚書」 沢村 昭洋 【その一】

 高知県立高知短期大学の先輩で、いま沖縄県に住んでいる沢村昭洋さんから、この文章をいただきました。ご本人の了解を得て、このブログに載せさせていただきます。

   はじめに

 沖縄に移住してまだ1年足らずのうちに、NHK沖縄テレビで初めて組踊(くみおどり)を観た。組踊は歌三線、演劇、踊りを総合した楽劇である。沖縄の誇りある伝統芸能として名高い。この時観た作品が「手水の縁」だった。その時に強い衝撃を受けた。作品内容はあとから紹介するが、最初に戸惑ったのは髪を洗っている女性を見染めて、水を汲んでほしいと頼み、断られるとその場で飛び込み死ぬとまで言うーーそのあまりの唐突さだった。しかし、そのストーリーは、親の許さない恋愛を死罪にするという封建的な義理、倫理を乗り越えて二人が結ばれるという内容だった。封建時代にこのような大胆な恋の物語は、大和の浄瑠璃にもない主題なのだ。すごい作者がいるものだと感心した。その名を平敷屋朝敏(へしきやちょうびん)という。しかも朝敏は、政治犯としてはり付けの処刑にされているという解説にまた驚いた。ただものではないことだけは確かだ。ただし、その解説では、この作品を本当に朝敏が書いたのかどうか、後年に他の人物によって書かれたのではないか、という説があるということだった。
 この3つの点が強いインパクトをもち、記憶に残った。その後、機会を見ては、朝敏に関連する文献、資料を県立、市立図書館で探して読んでみた。読めば読むほど、彼が琉球王朝の時代を代表する文学者の一人であり、また歴史上も異色の悲劇の人物であることがわかった。沖縄では高い評価を受けていて、少なくない研究がある。でも全国的にはあまり知られていない。知る人ぞ知るという程度だ。もっともっと沖縄以外の人たちにも知ってほしい文学者であり、作品群だということを強く感じだ。この覚書は、こういう問題意識から、いまの時点で自分流に知り得たことをまとめたものである。まあ、興味がなければ意味のない文章であるが、少しでも読めるところがあれば眺めてほしい。それだけである。

(つづく)

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