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2009.03.21

高知市 僕が消えてしまう前までに。

 二回の書斎の窓から夕暮れの田園を見ています。
 妻は、まだ、帰ってきません。
 僕が彼女に「やっかいなこと」を任せているせいです。

 ふいに、考え込んでしまいました。
 「これから、どう生きていこうか」
 
 昨夜、わが家を訪れた二回り下の女性の率直な人生観を聞いたせいでしょうか。
 「私たち『やっちゃった婚なの』」
 その経過をくわしく話してくれました。
 愛がいっぱいの夫婦のようです。
 三人の子どものお母さんです。
 一番下は小学生の男の子。
 妻は、「やっちゃった婚」という言葉を聞いて「新しい単語を学んだ」としきりに感心していました。

 僕は、六十二歳です。
 女の子と男の子の父。二人の女の子の祖父です。

 いくらなんでも七十歳までは生きていたいと思います。
 「でも、いつかプチンと命が途切れるのだな」
 心の中で再確認してます。

 僕を「息子のように」愛してくれて自由にさせてくれた妻とも、多くの老若男女の友人たちともバイバイ。
 あなたとも……。
 何か、それが、たまらないのです。
 消えていくのが。

 三十歳代のことでした。
 そんな思いを小学生の女の子に語ったことがあります。
 何ててひどいおとなでしょうか。
 その子は、
 「私も、そう思っている」
 と、いいました。
 その子は、いろんな曲折を経て、児童文学者になりました。

 いつか消えていくんだ。
 そんな思いが僕を「表現」にかきたてています。
 活字、写真、ブログ、インターネット……。
 そして、このごろは動画にも挑戦しています。

 何年後かには、消えてしまう。
 その時までに、なんとかしたい。
 そんな思いが僕の心を突き上げ、僕を走らせています。
 競争で優位に立つ。
 お金をもうける。
 名誉をえる。
 そんなことは、僕には一切関係ありません。
 何かいい言葉はないのですが、
 「よりよく生きたい」

 この文章を書いているうちに、窓の外は闇になってしまいました。
 妻は、まだ帰ってきません。

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