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2009.06.28

日本史あれこれ ② 埼玉県行田市の稲荷山古墳出土の銘文が刻まれた鉄剣

 埼玉県行田市の埼玉(さきたま)古墳群内にある稲荷山古墳(前方後円墳。築造は5世紀後半)の115文字の銘文が刻まれた鉄剣についてのべます。

 後円部分から発掘されたものです。表に57字、裏に58字の銘文が刻まれています。鉄剣に文字を刻み、そこに金線を埋め込んでいます。国宝に指定されています。

 貴重なのは刻まれている内容です。それは「私、オワケノオミの祖先は代々、杖刀人(身分の高い人物を護衛する武官)の首を務めてまいりました。私はワカタケルノオオキミがシキノミヤで天下を治めたとき、このオオキミを補佐してきました。そこで辛亥(かのとい)年7月に、これまでの輝かしい功績を剣に刻んで記念とします」というものです。

 私も、埼玉古墳群近くの埼玉県立さきたま史跡の博物館で、この鉄剣を見ましたが、「これは、すごいものだ。日本古代史を知る上で、基準点になりうる史料だ」と思いました。

 「辛亥年」については471年とする説、531年とする説があります。いずれにせよ、この時代にシキノミヤにワカタケルという大王がいて、その支配は北関東におよんでいたことがわかります。

 この銘文の発見で、熊本県和水町の江田船山古墳(前方後円墳。5世紀末から6世紀初頭に築造)から出土した鉄剣の銀の銘文75文字中の「ワ□□□ルオオキミ」という文字もワカタケルノオオキミである可能性が出てきました。もし、そうであるならば、ワカタケルノオオキミの権力が九州~北関東までおよんでいたことになります。

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