« ツーリングをして写真を撮れば元気になる。 | トップページ | 温暖化対策ですが、巨大事業所の対策をしなくっちゃぁ、一歩も進まないよなぁ。 »

2009.11.05

「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」って、どんなもの?

 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(日米安保条約)」の、そもそも論についてのインターネットの記事を探しましたが、あまりありませんでした。
 が、日本共産党京都府委員会のホームページに「質問日米安保条約を廃棄したら、日本は大変なことになると言う人がいます。本当に大丈夫なのでしょうか?」という質問に答えた記事が参考になりました。
 以下のように答えています(前政権のころのものですが……)。

 「安保条約を廃棄したら、日本は大変なことになる」という心配には、いろんな種類の疑問や意見がまじっているようです。それらは大別すると、おそらく、①日本の防衛ができなくなるのではないか、②アメリカとの関係が悪くなるのではないか、③世界で孤立してしまうのではないか、④かえって自衛隊を軍拡することになるのではないか――といったものに分けられるでしょう。
 結論からいえば、そのどれをとっても心配にはおよばないばかりか、むしろ安保条約をなくしてこそ、日本の平和と安全がしっかりしたものになります。一つひとつ順番にみていきましょう。
 まず、いちばん大もとにあるのは「安保をなくして日本の防衛は大丈夫か」ということでしょう。この点にかんして、初めにつかんでおきたいことは、日米安保条約のもとで日本に駐留している在日米軍は、日本の防衛のためにいるのではない、という事実です。
 たとえば、在日米軍の主力となっているのは、海兵隊(沖縄、岩国)であり、海軍の空母機動部隊(横須賀)であり、航空宇宙遠征軍の戦闘機部隊(三沢、嘉手納)です。これらはいずれも米軍きっての“殴り込み"部隊です。それが日本にいるのは、アジア・太平洋地域をはじめ世界的な規模で、先制攻撃も辞さずに展開するためです。現に、1982年、アメリカのワインバーバー国防長官(当時)は「沖縄の海兵隊は、日本の防衛には充てられていない。それは、第七艦隊の作戦範囲である西太平洋、インド洋のいかなる場合にも展開されるものである」と、議会で証言しています。
 米軍が日本に駐留する根拠となっているのは、安保条約第六条です。
 この条項は「極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と定めています。いわゆる「極東条項」です。これをよりどころに在日米軍は、日本を足場にして海外に出撃してきました。しかも実際には、その出撃先は、条約にある「極東」に限られませんでした。政府の説明では、「極東」は、韓国、台湾、フィリピンまでです。ところが、60~70年代のベトナム侵略戦争のとき、日本は、米軍の出撃・補給基地の役割をになわされました。イラク戦争でも、在日米軍からは、空軍、海軍、海兵隊あわせて1万人以上が出撃しています。
 このように日米安保体制は、たとえば、NATO(北大西洋条約機構)などのような一般の軍事同盟とも性格を異にした、侵略的性格をとりわけ色濃くもっています。つまり、安保の存在こそアジアと世界の危険の根源になっているのです。安保条約を廃棄することは、日本の安全にとって巨大な一歩となります。それでもなお「北朝鮮問題が心配」という意見もあるかもしれません。しかし、北朝鮮との関係をふくめ、北東アジアの平和と安定にとっても、安保の存在こそが重大な危険をもたらしています。1994年の北朝鮮「核危機」のとき、アメリカは、北朝鮮への先制攻撃をくわだて、実施の一歩手前までいったことがあります。このときは、韓国がアメリカの先制攻撃シナリオに抵抗し、日本にも戦争法(周辺事態法)や有事立法などアメリカの軍事行動に協力する枠組みがなかったこともあって、戦争の危険はかろうじて回避されました。つまり、北朝鮮問題でもっとも危険なのは、アメリカが先制攻撃をおこない、それに日本が参加するというシナリオです。
 その後、2003年以降、核問題を解決するために、日本、韓国、北朝鮮、中国、ロシア、アメリカによる「六カ国協議」という国際的枠組みがつくられました。北朝鮮の核問題を外交交渉によって解決していこうというレールが敷かれてきたことは重要です。核兵器開発計画に固執する北朝鮮のかたくなな態度もって、協議の見通しは予断を許しませんが、その再開をめざして関係国の努力が続いています。こうして紛争の話し合い解決を大原則とする国連憲章の平和のルールにしっかり立ってこそ、北朝鮮とのあいだの無用な緊張をなくし、日本国民の生命と安全を守ることにもなります。
 第二に「アメリカとの関係は悪くならないか」という疑問についてです。その根本には"安保条約をなくすこと”イコール「反米」という誤解があるようです。しかし、日本共産党の立場は「反米」ではありません。戦前のような敵対でも、戦後のような従属でもない、アメリカと対等・平等の関係にたった真の友好関係をうちたてるという立場です。具体的にいえば、安保条約をなくしたうえで、主権尊重、領土不可侵、紛争の話し合い解決、平等互恵の経済交流を内容とする「日米友好条約」を締結するという方針です。こうしてこそ、アメリカとのほんとうの友好関係をうちたてることができます。私たちは、安全保障や外交の分野におけるアメリカの覇権主義的な態度にはきびしく反対しますが、アメリカ国民との心のかよう友好関係を望んでいるのです。
 第三に「安保を廃棄したら、日本が世界で孤立しないか」という疑問についてです。しかし、これもまったく心配ありません。むしろ、「日米同盟」を口実にして、アメリカのおこす無法な戦争になんでも賛成という自公政権の立場こそ、アジア・世界からの孤立を深めることになります。現に、アメリカのイラク攻撃を賛成・支持した国は、国連加盟国191ヶ国のうち、アメリカが指折りかぞえても49ヶ国しかなく、そこに住んでいる人は世界約63億のうち、12億人、5分の1にすぎませんでした。しかも、志位委員長が2005年「党旗びらき」のあいさつでも紹介したように、アメリカを支持してイラクに軍隊を派遣した37ヶ国のなかからも撤退する国があいついでいます。すでにスペイン、ポルトガル、オランダなど12ヶ国が撤退し、ポーランドなど5ヶ国が撤退を予定・検討しています。イラク派兵に固執している国は20ヶ国と、世界のごくひと握りにまで孤立しています。これにたいして国際政治の舞台では、どこの国とも軍事同盟を結ばない非同盟の立場こそが本流になっています。とくに、アジア23ヶ国では、日本と韓国をのぞくすべての国が、非同盟諸国会議に参加しているほどです。(中国はオブザーバー参加)。日本が安保条約からぬけだして、独立・中立の道に進むなら、この世界の大きな進歩的流れに合流することになります。
 第四に「安保条約をなくしたら、かえって自衛隊を軍拡することになるのではないか」という疑問もあるかもしれません。かつてアメリカの在日海兵隊司令部などがとなえた「ビンのフタ」論というのも、この種の議論です。しかし実際には、日米安保条約こそが日本の軍拡の原動力になっています。なぜなら、安保条約第三条は、日米双方の軍事力を「維持し発展させる」というように、軍拡を義務づけているからです。
 日米安保体制の歴史は、日本の自衛隊が米軍の補完部隊として役割と機能を拡大していく歴史という面をもっていました。安保条約をなくすことによってこそ、日本は軍拡の重荷から解放され、抜本的な軍縮への道がひらかれます。年間5兆円にものぼる巨額の軍事費を大幅に減らし、国民生活向上にふりむける道もひらけてくるでしょう。

 【資料 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」】

 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約

 [場所] ワシントンDC
 [年月日] 1960年1月19日
 [全文]

 日本国及びアメリカ合衆国は、
 両国の間に伝統的に存在する平和及び友好の関係を強化し、並びに民主主義の諸原則、個人の自由及び法の支配を擁護することを希望し、
 また、両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、並びにそれぞれの国における経済的安定及び福祉の条件を助長することを希望し、
 国際連合憲章の目的及び原則に対する信念並びにすべての国民及びすべての政府とともに平和のうちに生きようとする願望を再確認し、
 両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、
 両国が極東における国際の平和及び安全の維持に共通の関心を有することを考慮し、
 相互協力及び安全保障条約を締結することを決意し、
 よつて、次のとおり協定する。

 第一条

 締約国は、国際連合憲章に定めるところに従い、それぞれが関係することのある国際紛争を平和的手段によつて国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決し、並びにそれぞれの国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束する。
 締約国は、他の平和愛好国と協同して、国際の平和及び安全を維持する国際連合の任務が一層効果的に遂行されるように国際連合を強化することに努力する。

 第二条

 締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎をなす原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによつて、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する。

 第三条

 締約国は、個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。

 第四条

 締約国は、この条約の実施に関して随時協議し、また、日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威が生じたときはいつでも、いずれか一方の締約国の要請により協議する。

 第五条

 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宜言{宜はママ}する。

 前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事国が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。

 第六条

 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。
 前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は、千九百五十二年二月二十八日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定(改正を含む)に代わる別個の協定及び合意される他の取極により規律される。

 第七条

 この条約は、国際連合憲章に基づく締約国の権利及び義務又は国際の平和及び安全を維持する国際連合の責任に対しては、どのような影響も及ぼすものではなく、また、及ぼすものと解釈してはならない。

 第八条

 この条約は、日本国及びアメリカ合衆国により各自の憲法上の手続きに従つて批准されなければならない。この条約は、両国が東京で批准書を交換した日に効力を生ずる。

 第九条

 千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約は、この条約の効力発生の時に効力を失う。

 第十条

 この条約は、日本区域における国際の平和及び安全の維持のため十分な定めをする国際連合の措置が効力を生じたと日本国政府及びアメリカ合衆国政府が認める時まで効力を有する。
 もつとも、この条約が十年間効力を存続した後は、いずれの締約国も、他方の締約国に対しこの条約を終了させる意思を通告することができ、その場合には、この条約は、そのような通告が行なわれた後一年で終了する。

 以上の証拠として、下名の全権委員は、この条約に署名した。
 千九百六十年一月十九日にワシントンで、ひとしく正文である日本語及び英語により本書二通を作成した。
 日本国のために

 岸信介
 藤山愛一郎
 石井光次郎
 足立正
 朝海浩一郎

 アメリカ合衆国のために
 クリスチャン・A・ハーター
 ダグラス・マックアーサー二世
 J・グレイアム・パースンズ

|

« ツーリングをして写真を撮れば元気になる。 | トップページ | 温暖化対策ですが、巨大事業所の対策をしなくっちゃぁ、一歩も進まないよなぁ。 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30274/46677284

この記事へのトラックバック一覧です: 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」って、どんなもの?:

« ツーリングをして写真を撮れば元気になる。 | トップページ | 温暖化対策ですが、巨大事業所の対策をしなくっちゃぁ、一歩も進まないよなぁ。 »