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2010.07.31

歴史の自習の時間 「国家ノ須要ニ応スル学術技芸ヲ教授」するために生まれた帝国大学。

 ○ 帝国大学令(明治19年勅令第3号)

 第一条 帝国大学ハ国家ノ須要ニ応スル学術技芸ヲ教授シ及其蘊奥ヲ攷究スルヲ以テ目的トス

 ○  大学令(大正7年勅令第388号)

 第一条 大学ハ国家ニ須要ナル学術ノ理論及応用ヲ教授シ並其ノ蘊奥ヲ攻究スルヲ以テ目的トシ兼テ人格ノ陶冶及国家思想ノ涵養ニ留意スヘキモノトス

 【以下、参考】

 帝国大学令(明治19年勅令第3号)

 第一条 帝国大学ハ国家ノ須要ニ応スル学術技芸ヲ教授シ及其蘊奥ヲ攷究スルヲ以テ目的トス
 第二条 帝国大学ハ大学院及分科大学ヲ以テ構成ス大学院ハ学術技芸ノ蘊奥ヲ攷究シ分科大学ハ学術技芸ノ理論及応用ヲ教授スル所トス
 第三条 分科大学ノ学科ヲ卒ヘ定規ノ試験ヲ経タル者ニハ卒業証書ヲ授与ス
 第四条 分科大学ノ卒業生若クハ之ト同等ノ学力ヲ有スル者ニシテ大学院ニ入リ学術技芸ノ蘊奥ヲ攷究シ定規ノ試験ヲ経タル者ニハ学位ヲ授与ス
 第五条 帝国大学職員ヲ置ク左ノ如シ
  総長 勅任
  評議官
  書記官 奏任
  書記 判任
 第六条 帝国大学総長ハ文部大臣ノ命ヲ承ケ帝国大学ヲ総轄ス其職掌ノ要領ヲ定ムルコト左ノ如シ
  第一 帝国大学ノ秩序ヲ保持スル事
  第二 帝国大学ノ状況ヲ監視シ改良ヲ加フルノ必要アリト認ムル事項ハ案ヲ具ヘテ文部大臣ニ提出スル事
  第三 評議会ノ議長トナリテ其議事ヲ整理シ又議事ノ顛末ヲ文部大臣ニ報告スル事
  第四 法科大学長ノ職務ニ当ル事
 第七条 評議会ハ便宜ニ従ヒ帝国大学若クハ文部省ニ於テ開設ス
 2 評議会ノ議ニ付スヘキ事項左ノ如シ
  第一 学科課程ニ関スル事項
  第二 大学院及分科大学ノ利害ノ鎖長ニ関スル事項
 第八条 評議官ハ文部大臣各分科大学教授ヨリ各二人ヲ特選シテ之ニ充ツ
 第九条 評議官ハ五箇年ヲ以テ任期トス任期満ツルノ後時宜ニ依リ更ニ勤続ヲ命スルコトアルヘシ
 第十条 分科大学ハ法科大学医科大学工科大学文科大学及理科大学トス
 2 法科大学ヲ分テ法律学科及政治学科ノ二部トス
 第十一条 分科大学職員ヲ置ク左ノ如シ
  長 奏任
  教頭 奏任
  教授 奏任
  助教授 奏任
  舎監 奏任
  書記 判任
 第十二条 分科大学長ハ教授ヨリ特選シテ之ニ兼任ス
 2 分科大学長ハ帝国大学総長ノ命令ノ範囲内ニ於テ主管科大学ノ事務ヲ掌理ス
 第十三条 各分科大学ノ教頭ハ教授ヨリ特選シテ之ニ兼任ス
 2 教頭ハ教授及助教授ノ職務ヲ監督シ及教室ノ秩序ヲ保持スルコトヲ掌ル
 第十四条 各分科大学ノ教授助教授ノ人員ハ其学科ノ軽重及学生ノ員数ニ応シテ別ニ文部大臣ノ定ムル所ニ依ル

 注・この勅令は、明治19年3月2日に公布された。上掲のものは、明治23年勅令第93号による改正前の制定時の条文である。
 この勅令は、明治23年勅令第93号、同勅令第269号、明治25年勅令第75号および明治26年勅令第82号による改正がなされた。
 帝国大学令(大正8年勅令第12号)【改正帝国大学令】により、本令は大正8年4月1日をもって廃止された。

 大学令(大正7年勅令第388号)

 第一条 大学ハ国家ニ須要ナル学術ノ理論及応用ヲ教授シ並其ノ蘊奥ヲ攻究スルヲ以テ目的トシ兼テ人格ノ陶冶及国家思想ノ涵養ニ留意スヘキモノトス
 第二条 大学ニハ数個ノ学部ヲ置クヲ常例トス但シ特別ノ必要アル場合ニ於テハ単ニ一個ノ学部ヲ置クモノヲ以テ一大学ト為スコトヲ得
 2 学部ハ法学、医学、工学、文学、理学、農学、経済学及商学ノ各部トス
 3 特別ノ必要アル場合ニ於テ実質及規模一学部ヲ構成スルニ適スルトキハ前項ノ学部ヲ分合シテ学部ヲ設クルコトヲ得
 第三条 学部ニハ研究科ヲ置クヘシ
 2 数個ノ学部ヲ置キタル大学ニ於テハ研究科間ノ聯絡協調ヲ期スル為之ヲ綜合シテ大学院ヲ設クルコトヲ得
 第四条 大学ハ帝国大学其ノ他官立ノモノノ外本令ノ規定ニ依リ公立又ハ私立ト為スコトヲ得
 第五条 公立大学ハ特別ノ必要アル場合ニ於テ北海道及府県ニ限リ之ヲ設立スルコトヲ得
 第六条 私立大学ハ財団法人タルコトヲ要ス但シ特別ノ必要ニ因リ学校経営ノミヲ目的トスル財団法人カ其ノ事業トシテ之ヲ設立スル場合ハ此ノ限ニ在ラス
 第七条 前条ノ財団法人ハ大学ニ必要ナル設備又ハ之ニ要スル資金及少クトモ大学ヲ維持スルニ足ルヘキ収入ヲ生スル基本財産ヲ有スルコトヲ要ス
 2 基本財産中前項ニ該当スルモノハ現金又ハ国債証券其ノ他文部大臣ノ定ムル有価証券トシ之ヲ供託スヘシ
 第八条 公立及私立ノ大学ノ設立廃止ハ文部大臣ノ認可ヲ受クヘシ学部ノ設置廃止亦同シ
 2 前項ノ認可ハ文部大臣ニ於テ勅裁ヲ請フヘシ
 第九条 学部ニ入学スルコトヲ得ル者ハ当該大学予科ヲ修了シタル者、高等学校高等科ヲ卒リタル者又ハ文部大臣ノ定ムル所ニ依リ之ト同等以上ノ学力アリト認メラレタル者トス
 2 入学ノ順位ニ関スル規程ハ文部大臣之ヲ定ム
 第十条 学部ニ三年以上在学シ一定ノ試験ヲ受ケ之ニ合格シタル者ハ学士ト称スルコトヲ得
 2 前項ノ在学年限ハ医学ヲ修ムル者ニ在リテハ四年以上トス
 第十一条 研究科ニ入ルコトヲ得ル者ハ医学ヲ修ムル者ニ在リテハ四年以上其ノ他ノ者ニ在リテハ三年以上当該学部ニ在学シ其ノ他相当ノ学力ヲ具ヘタル者ニシテ当該学部ニ於テ適当ト認メタルモノトス
 第十二条 大学ニハ特別ノ必要アル場合ニ於テ予科ヲ置クコトヲ得
 2 大学予科ニ於テハ高等学校高等科ノ程度ニ依リ高等普通教育ヲ為スヘシ
 第十三条 大学予科ノ修業年限ハ三年又ハ二年トス
 2 修業年限三年ノ大学予科ニ入学スルコトヲ得ル者ハ中学校第四学年ヲ修了シタル者又ハ文部大臣ノ定ムル所ニ依リ之ト同等以上ノ学力アリト認メラレタル者トス
 3 修業年限二年ノ大学予科ニ入学スルコトヲ得ル者ハ中学校ヲ卒業シタル者又ハ文部大臣ノ定ムル所ニ依り之ト同等以上ノ学力アリト認メラレタル者トス
 第十四条 大学予科ノ設備、編制、教員及教科書ニ付テハ高等学校高等科ニ関スル規定ヲ準用ス
 第十五条 大学予科ノ生徒定数ハ毎年ノ予科修了者ノ員数カ其ノ年当該大学ニ収容シ得ル員数ヲ超過セサル程度ニ於テ之ヲ定ムヘシ
 第十六条 大学及大学予科ノ学則ハ法令ノ範囲内ニ於テ当該大学之ヲ定メ文部大臣ノ認可ヲ受クヘシ
 第十七条 公立及私立ノ大学ニハ相当員数ノ専任教員ヲ置クヘシ
 第十八条 私立大学ノ教員ノ採用ハ文部大臣ノ認可ヲ受クヘシ公立大学ノ教員ニシテ官吏ノ待遇ヲ受ケサル者ニ付亦同シ
 第十九条 公立及私立ノ大学ハ文部大臣ノ監督ニ属ス
 第二十条 文部大臣ハ公立及私立ノ大学ニ対シ報告ヲ徴シ検閲ヲ行ヒ其ノ他監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
 第二十一条 本令ニ依ラサル学校ハ勅定規程ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外大学ト称シ又ハ其ノ名称ニ大学タルコトヲ示スヘキ文字ヲ用ウルコトヲ得ス

  附 則

 1 本令ハ大正八年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
 2 本令施行ノ際現ニ大学ト称シ又ハ其ノ名称ニ大学タルコトヲ示スヘキ文字ヲ用ウル学校ニハ当分ノ内第二十一条ノ規定ヲ適用セス

 注・この勅令は、大正7年12月6日に公布され、同8年4月1日より施行された。上掲のものは、昭和3年勅令第7号による改正前の制定時の条文である。
 この勅令は、昭和3年勅令第7号、昭和18年勅令第40号および昭和21年勅令第102号による改正がなされた。

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