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2011.07.27

【歴史、地理の自習の時間】 海なし県、長野県のJR小海線の「小海」の意味。

 きょう七月二十六日、宿題になった地理学のリポートのテーマは「湖」ということでした。
 さっそく何について書こうかと地理の本を読み始めました。

 その一つに、私が、この十数年持ち続けてきた疑問に答えてくれる文章がありました。
 JR小海線(こうみせん)の、名前と、その、いくつかの駅名についてのものでした。
 この線は、山梨県北杜市の小淵沢駅から長野県小諸市の小諸駅まで、78.9キロメートルを結ぶ鉄道路線(地方交通線)です。八ヶ岳東麓の野辺山高原から千曲川の上流に沿って佐久盆地までを走る高原鉄道です。
 その駅名のいくつかにも「海」がついています。
 佐久海ノ口駅。 海尻駅。小海駅。海瀬駅。

 【地図1】 グーグルマップから。

Photo_3

 山梨県、長野県も海に接していない県ですが、なぜ「海」なんでしょうか。
 その本には、こう書いていました。
 「……これらの地名の『海』は、いわゆる海洋のことではなく、『湖』を指している……古代には、『海』という字は、湖を表す言葉としても使われていた。……
 事実、このJR小海線の近くには、八ヶ岳の噴火でできた湖がいくつもある。
 ……『海ノ口』や『海尻』という地名は、かつて八ヶ岳の噴火で千曲川がせき止められてできた湖底だったところ。その後、湖面が露出して平地となり、しだいに集落ができたことから、そういう地名がつけられたと伝えられる。」(おもしろ地理学会『世界で一番ふしぎな地図帳』。青春出版社。2006年10月1日)。
 やっと湖のことになりました。

   小海町商工会のホームページにも、同様のことが書かれていました。

 「海のない長野県にあるのに、なぜ『小海町』という名前なのか? 
 小海町は長野県の中部、佐久地方の南佐久郡に位置しています。
 この辺りは大昔に八ヶ岳の噴火が盛んで、噴火によってたくさんの沼や湖ができました。
 そのため海から遠い地方であるに関わらず、海ノ口、海尻、海瀬など「海」とついた地名が多く、『小海』という名前もそれが由来であるとされています。」

 では、八ヶ岳(長野県・山梨県。最高峰・赤岳=標高2899メートル )の噴火というのは、いつのことだったのでしょうか。
 八ヶ岳は、888年に北八ヶ岳の天狗岳が爆発・崩壊しました。その泥流が、丘陵地の窪地を流れる大月川せき止めた結果、大月川が氾濫し、松原湖が生成されました。また、松原湖の形成要因として火山性地震による大月川のせき止め説もあります(フリー百科事典『ウィキペディア)。

 松原湖があるのは、小海線の沿線・長野県南佐久郡小海町です。

 【地図2】 小海町観光協会のホームページ「ようころ 信州八ケ岳 松原湖高原」掲載の地図です。

Photo_2

 松原湖は、大月川泥流の氾濫原にあります。

 面積4平方メートルほどの地域に10以上の窪地に水をたたえた湖沼群があります。

 このうち、湖と呼べるのは氾濫原の北辺にある猪名湖(いなこ)と、その西にある大月湖、そして氾濫原の中央に位置する長湖(ちょうこ)の三つです。

 なお、大月湖は、発電用の貯水池としてくくられた人造池です。

 その周辺の臼児池(うすごいけ)、鶉取池(うずらとりいけ)、桷木池(ずみのきいけ)、オシデノウミなどは、植物に覆われ、わずかに開水す面を残すだけの老衰池で、その他は、沼沢あるいは湿地化していて、わずかにそのなごりをとどめるにすぎません。(下中邦彦『日本歴史地名大系第二十巻 長野県の地名』。平凡社。1979年11月25日)。

  人文社観光と旅編集部『郷土資料事典 長野県 観光と旅 県別シリーズ 20』(人文社。1989年7月1日)は「(松原湖は)大月湖を除いて、いずれも八ヶ岳火山溶岩流凹地にできた天然湖。」としています。

 標高1123メートル、周囲をうっそうたる森林におおわれた八ヶ岳の雄大な姿を湖面に浮かべる猪名湖は、古来、神の湖として神聖視されていました。

 湖畔の松原諏訪神社の御手洗の池として尊崇の対象となってきました。

 猪名湖周辺に、猪名湖を一周する散策路が整備されています。
 10月下旬から11月上旬の紅葉が美しく、天狗岳や稲子岳を望む風景が広がります。
 冬になると結氷し、御神渡(おみわたり)が生じることもあります。
 松原湖を含む大月川の水利権は中部電力が有していて、同社は2か所の水力発電所を運転しています。
 大月湖と猪名湖との標高差を利用しているのが松原発電所で、大月湖から猪名湖へと送水する過程で最大450キロワットの電力を発生します。さらに、猪名湖からは八那池(やないけ)第1発電所へと送水され、千曲川との標高差100メートルを利用して最大750キロワットの電力を発生します。八那池第一発電所は1914年に運転を開始し、いまにいたるまで発電を継続しています。
 八那池第1発電所で使用した水は千曲川に放流され、すぐ下流にある八那池取水ダムで再び取水されます。これは東京電力の取水堰で、同社の水力発電所・土村(どむら)第一発電所へと送水しています。

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