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2011.07.08

歌集 パッチムは、やめにしたんだ。

 二〇一一年四月、さぬき市の徳島文理大学文学科文化財学科の四年生になりました。
 それからの短歌、四月、五月、六月、七月の短歌を集めました。
 歌集の題名は「パッチムはやめにしたんだ。」です。

 放射能(はい)の降るまち

崩壊の 漢字が 頭で爆発し いらだっている あの日からの僕

春休み 引き取っていた 孫たちを 放射能(はい)降るまちに 帰す悲しみ

「安全」が 崩れ去ったよ 斉藤が 「ずっとウソだった」  ネットで歌う

幼子の 瞳の中の 未来たち 守れのマイク わが妻たちも

あきあきだ 「そのシ―エム 必要ですか」 公共の名で 押し付けばかり

希望への  歌生まれ出よ みずからを  責め立てている  風邪ひきの床

高知市に 放射性物質(はい)が 降っている レベル7 一か月余に ここまできたか  

大臣が 「助けない」よと ほざいてる 地震被災者 押しつぶしている

グラグラが わがアパートにも やって来た 地震の連鎖 あるのだろうか

 連絡が取れない君へ 

直前で 足踏みしてる 君の春 涙のしずく いのちうるおす

君の春 早く来いよと 願ってる 海の近くの 丘の学びや

うずくまり 闇を見ている 君の像 想像している 連絡絶えて

君のため 何かできるよ 連絡を 待っているんだ きのうも、きょうも

 僕は大学四年生

桜舞い ホーホケキョなく 坂道を 自転車押して 授業に向かう

春嵐 桜の花を 連れさって 次なる花を 求めている朝

目標は 五分間です サンドイッチ ガツガツ食べて 授業に駆け込む

肉好きで 野菜不足を 恐れてて ガリガリと食う まるったキュウリ 

授業前 コンビニバイトの 女子学生 一時間目に 駆けこんでくる

 ローテローゼの君は……

満杯の 甘い香りに 身をひたし たゆたっている 高知バラ展

光る紅(あか) ローテローゼの 大輪に あの日の君の 相貌(そうぼう)を見る

 六月二日夕の各駅列車で

三時間 「本土決戦」 聞き取って 伊予の小島に 別れを告げる

針木やら あぞ野の壕(ごう)を 見つけたい 思いめぐらす 帰りの列車

何席も 空いているのに 立っている 夕の列車の 生徒の群れは

どっかりと 列車の床に 座り込み メールしている 制服の娘(こ)

立ったまま 常用漢字の ワークする 電車の中の 眼鏡の男子

八人の 黒いスカート 乗り込んで 輪をつくってる じゃれあっている

「さよなら」を ケータイ振って 示してる 最近の子は そんな流儀か

生徒らが いっせいに降り 静寂を 運んでいるよ 夜の各停

ハングルの 書き取りにあき ガタゴトの ゆりかごのなか 短歌詠んでる

「不信任」 どうなったのか? ケータイの 電池が切れて ニュースが見れない

 高知市の妻のこのごろ

レトルトの カレーを五つ ぬっと出し 「どれがいい?」って ニッとする人

こづかいを 「また取られた」と 口に出す 割り切れないのか 私の「保護者」

 人生って、何だろう? 

白髪が エッジをつけた パソコンで 仕事している 高速バス停

客引きの 美女の人生 思ってる 梅田近くの 宿の一室

妻にとり 「鉄ちゃん」なのか この僕は 「おとうと」を見る 大阪の宿

サラ金の 広告の横 “過払いの 相談受けます” 世の中まわる

パソコンに ゲーム機、ケータイ ひたってる 朝の電車の 若者たちは

パッチム(支え)は もう止めにした これからは 母音になりたい 六十四、夏

 地理学の研修旅行

廃校の ホテルに泊まる 研修日 あす一番は 流れ橋見る

若い男性(こ)も 悩みをかかえ それぞれに 生きているんだ ビール飲んでる

京、大津 めぐりめぐって 「水」探す わがリーダーの 足の速さよ

雨上がり 青空見えて 汗じわり 地理学研修 足が勝負か

 子ネコが、わが家にやって来て

やってくる 白い子ネコの 命名を 考えている きのうも、きょうも

新客の 子ネコと対決 うちのクニョ 二階、一階 別居している

新入りが チヤホヤされて いじけたか おとなネコ・クニョ 夜遊びに出る

 がんという脅威

わが友が 食道がんで 苦闘する ブログ読んでる 涙をためて

ああ、君も がんとの闘争 継続中 落ち込みわかるが はい上がってくれ

 わが大学にも夏が来ました

赤、青の すけしたパタパタ 舞っている 夏やってきた 丘の教室

席かえて クーラー直下に 座り込む 肥満男の 苦行の季節

「幸せに なれますように?」 大学の 七夕飾りの 思いの切なさ

 

 ハングルの神様って、いるの?

『万葉集』 読みとる力 欲しくって ハングル学ぶ この四カ月

ハングルの 神様いるなら 降りてきて 書き取りいまだ 「はい」、「いいえ」だけ

もう一度 基礎に戻ろう ア、ヤ、オ…から 書き取りしている 梅雨の夜のこと

土讃線 ハングル教科書 手に持って 居眠りおじさん それは僕です

右腕の 筋肉痛の わけわかる ハングル書き取り やり過ぎのよう
 
右腕に 薬をぬって 今夜、また ハングル書き取り 体力勝負

ハングルが 「読め出しましたね」 先生の うれしいひとこと 舞いあがってる

「八課まで 覚えてください」 四十問 答えられるか 二週間後だ

教科書の ハングルすべて カードにし 「えい、覚えこめ」 試験直前

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