« ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十三 手榴弾の訓練中、頭を直撃されて… | トップページ | ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十五 「陸戦隊は之を水際にて殲滅せよ。」 »

2013.01.18

ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十四 少年兵たちの初めての実弾訓練

 「8月8日
 [8月4日に竹やぶの中の医務室で盲腸の手術を受けたが、この日は]朝より起き上がり、サラシ2反をきりとり腹に巻き、軍刀を腰に差し、竹刀を杖に、我が中隊の陣地を巡視する。数日見なかったのに我が死場所の陣地は格段と強化されている。兵達の士気も旺盛。ゆく先々で兵達がいたわってくれる言葉もうれしい。15、16歳の若き兵達をここで死なせるかと思うと、心は安らかではないが、国のため親兄弟のため、止やむを得ぬと割り切る。その後、毎日昼も夜もなく陣地の補強と実戦訓練。気がたっているので極めて苛酷な訓練をしたものだった。(中略)
 ある時は軍律違反は知っていたが(発砲禁止の命令が出ていた)、少年兵達が銃を撃ったことがないと言うので、これでは実戦になれば烏合の衆ではないかと、中隊長思いきって実弾射撃をやることにした。大隊長に言えば怒られることは確実。中隊全員を他隊にも見つからぬようにちょっと離れた谷間に引率。各人に10発ずつ実弾を渡し、100mに的をおき、小隊長、分隊長に命じて手をとり足をとり新兵に訓練。(中略)兵達はこれで戦争が出来ますと第中隊はもえあがってしまった。あとは米軍の上陸を待つばかり。まさに士気旺盛。さあ来い、来たれの心境である。さらに指揮官としても負けてはおれぬ。200発あまりの拳銃弾をもらったので、21発だけ残し、すべて訓練に使用。それも左手に銃を持ち右手には軍刀を振り回しつつ突進するという、まさに実戦訓練。之[これ]はちょっと行きすぎか?しかしまさに自信満々。又、今までも暇さえあれば加藤正男や茨木龍雄その他を相手に剣道の実戦訓練。おかげで生傷のたえまなし。又[また]、日本刀で居合の訓練。50年経っても手に何ヶ所も傷が残る。又、山から手ごろな竹を切って来ては真向唐竹割、ななめ切り。すっかり上手になり、これ又自信満々?(中略)
 さて、このころ我が中隊本部は約10坪あまりのバラックで竹やぶの中にあり、中にベッド×3と机。私と加藤+徒兵が寝ることにして周りはすべて小銃弾、機関銃弾、手榴弾、地雷等がうず高く積み上げられ、まさに火薬庫の中に寝ていることになる。今思うと身の気もよだつが、中隊長は平然たるものであった。」

|

« ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十三 手榴弾の訓練中、頭を直撃されて… | トップページ | ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十五 「陸戦隊は之を水際にて殲滅せよ。」 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30274/56564229

この記事へのトラックバック一覧です: ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十四 少年兵たちの初めての実弾訓練:

« ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十三 手榴弾の訓練中、頭を直撃されて… | トップページ | ここまでわかった高知高知海軍航空隊の高天ケ原山の陸戦陣地 その十五 「陸戦隊は之を水際にて殲滅せよ。」 »